八戸クリニック街かどミュージアム 2024年春期展
「近代美人木版画展ー浮世絵を越えてー」





街かどミュージアムでは、江戸後期の浮世絵から昭和初期の新版画まで、絵師・彫師・摺師により制作された日本の伝統木版画を体系的に収集しています。江戸~明治初期の浮世絵のイメージが強い伝統木版画ですが、明治中期~大正時代にかけて、あまり知られていない美しい作品が多く存在します。それらは、近代日本画壇形成期に活躍した絵師たちによるもので、浮世絵の画風とは異なり、浮世絵には分類できない作品群です。また、彫りも摺りも、浮世絵の衰退を経て生き残った精鋭たちによる見事な技をみせています。今年は、その中から、春・秋共に近代美人木版画を展示致します。(秋期は、100点超の木版口絵を公開予定。)

■水野年方・右田年英・池田輝方

現在も大人気の浮世絵師・歌川国芳、その弟子で最後の浮世絵師とも称せられる月岡芳年、この2人の系譜に連なる絵師たちは、実は近代日本画壇に浮世絵派を形成し、時代が求める肉筆画の世界でも活躍していきました。そんな彼らが伝統木版画の世界で残した名品をご紹介します。特に今回は、彼らの代表作である、水野年方「三越好 都のにしき」、右田年英「美人十二姿」、池田輝方「江戸の錦」を全点展示します。


■尾形月耕・山本昇雲・楊洲周延

水野年方らと同じ時代に活躍し、素晴らしい作品を残した絵師の内3人の作品をご紹介します。独学から当時誰もが知る絵師へと駆け上がり、万国博覧会などへも出展した尾形月耕。近世から近代の日本の風習・風俗を伝える日本最大の風俗研究誌『風俗画報』の挿絵を担当し、肉筆画でも活躍した山本昇雲の希少な伝統木版画。戊辰戦争を戦った武士であり、大奥や華族の女性たちの日常を描き出した楊洲周延。それぞれが窮めた美人画の世界をお楽しみ下さい。

■その他の見どころ

山本昇雲や尾形月耕などが表紙絵や挿絵を描き日本最初のグラビア雑誌ともいわれる『風俗画報』や、着物の図案集、さらに、Blanche(ぶらんしゅ)さんのご協力により“アンティーク着物”も展示予定‼




2024年 春期展  「近代美人木版画展-浮世絵を越えてー」

会期    令和6年4月27日(土)~令和6年6月16日(日)
開館時間  10:00~17:00
休館日   毎週月・火曜日(祝日は開館)
観覧料   大人500円(400) 高校生・中学生以下無料
      ( )は10名様以上の団体割引料金
八戸市柏崎1丁目8-29   ☎0178-32-7737


後援/八戸市教育委員会、㈱デーリー東北新聞社、㈱東奥日報社、
コミュニティラジオ局BeFM