八戸クリニック街かどミュージアム


浮世絵の部「幕末・明治の浮世絵から新版画まで」

今回の秋期特別展では、幕末を中心に展示した春期展に続き、幕末から明治・大正・昭和初期までの伝統的木版画を展示します。江戸浮世絵の高度な技術と遊び心、明治初期の浮世絵の新たな役割・画題などをご紹介します。そして、明治中期の浮世絵衰退後、伝統文化の復興と新技術の発展を志し、明治後期から大正・昭和初期にかけて制作された木版画も展示します。
中でも、日本古来より描かれ続けてきた花鳥画を中心とした小原古邨(祥邨)の作品を通して日本文化が受け継いできた自然(動植物)への眼差しを感じて頂ければと思います。また、様々な物語を取り入れ、人間の内面を表現する能。この能舞台を中心に作画を続けた絵師月岡耕漁の作品「能楽百番」も公開します。
伝統的木版画文化が、江戸、明治、大正・昭和初期と時代と共に大きく移り変わっていく様子をご覧ください。

  • 「役者東海道五十三次之内 神奈川駅 渡守頓兵衛」
    歌川国貞 嘉永5年
  • 「生写異国人物 魯西亜人飼羅紗羊之図」
    歌川貞秀 万延元年
  • 「大日本名将鑑 日本武尊」
    月岡芳年 明治10年頃
  • 「月と兎」
    小原古邨 明治後期頃
  • 「櫻八題 弘前城」
    吉田博 昭和10年

吉田初三郎の部「吉田初三郎の画業展パート2」

吉田初三郎は、旅行案内図という全く違う種類の媒体を用いながらも、同時代の絵師らしく、日本の美を国内外へ強くアピールしました。
初三郎は、八戸に「潮観荘」を建てる以前は、愛知県犬山市を拠点としていました。今回は、初三郎が犬山市で行った桃太郎神社の建立や桃太郎祭りの開催などについてもご紹介します。そして、朝鮮・中国・台湾など海外を描いた鳥瞰図や、日本を日本海側から描いたもの、比叡山を頂上から描いたものなど特にダイナミックな作品を展示致します。
また、今回から「八戸市鳥瞰図をよむ」と題し、初三郎が八戸市を描いた昭和8・12・25・29年の4点の鳥瞰図から、その描かれ方と共にそこに描かれた部分を取り上げ、その歴史を概観する取り組みを行なっていきます。今回は、「錦座」「蕪島」「八戸セメント」を取り上げます。



八戸クリニック街かどミュージアム
八戸クリニック街かどミュージアム

PAGE TOP