八戸クリニック街かどミュージアム

秋期浮世絵展 北斎と画狂人たち ~知られざる挿絵・漫画・浮世絵の世界~

北斎と画狂人たち ~知られざる挿絵・漫画・浮世絵の世界~

 この秋、八戸市美術館で「北斎展―師と弟子たち」(10/1~11/6)が開催されます。「冨嶽三十六景」や「北斎漫画」などの代表的作品だけでなく、北斎のデビューから晩年に至る時期までの広範な浮世絵、弟子たちの肉筆画なども展示される豪華な内容です。
 街かどミュージアムでは、この機会に北斎及び江戸後期文化の多様な姿をご紹介するため、「北斎と画狂人たち -知られざる挿絵・漫画・浮世絵の世界-」を開催します。ここでは、八戸市博物館・八戸市立図書館のご協力により、八戸藩に関連した作品も展示。八戸市美術館の北斎展と合せて観て頂くことで、八戸でしか実現しないオリジナルの「北斎展」をお楽しみ頂きたいと思います。




 第一章は、現在一般にはあまり知られていないものの、北斎の名を世に広めた読本挿絵と狂歌摺物を、弟子たちの作品と共にご紹介。北斎の豪快で奇抜な挿絵は、自身の表現を大きく飛躍させ、また当時の読本人気を支えるものにもなりました。中でも、曲亭(滝沢)馬琴とのコンビは有名で、「椿説弓張月」は大ヒットし馬琴の名声も不動のものとなります。また、一般の市場には出回らず、文化人の間で配られた豪華な狂歌摺物も、北斎及び弟子たちが高く評価された仕事の一つです。「北斎」の名が使われ始めたこの時期は、大きなターニングポイントといえるのではないでしょうか。
 今回は、後に描かれた同画題の鮮やかな浮世絵などと共に、江戸後期に流行した読本及び狂歌摺物の世界をお楽しみ下さい。





 読本挿絵などで人気を博し民間絵師の憧れにもなった北斎は、50代半ばには読本から離れ、「北斎漫画」に代表される多くの絵手本を描き始めました。第二章では、「北斎展」(八戸市美術館)に出展の「北斎漫画」以外の多彩な北斎の絵手本をご紹介します。また、浮世絵師から津山藩の御用絵師まで上り詰め、同世代のライバル的存在としても北斎に影響を与えた鍬形蕙斎(北尾政美)の作品も併せて展示。 「北斎はとかく人の真似をなす。何でも己が始めたることなし」と語ったといわれる蕙斎の独創的な作品は、江戸後期絵画の多彩さを再認識させてくれます。




 北斎の90年にも及ぶ人生の中で、現在誰もが知っている名作は、70代のわずか数年のものでしかありません。最も有名な「冨嶽三十六景」もこの頃にあたり、同時期の歌川広重の「東海道五十三次」と共に今では最も有名な風景画となりました。今回は、この二大傑作が生み出される背景として江戸後期版本の名所図会をご覧頂き、さらに、役者絵や狂歌などと融合した名所絵などもご紹介します。




 最後に、北斎の絵手本の他、北斎に影響を与えた鍬形蕙斎の各種「略画式」、北斎から影響を受けた河鍋暁斎の「暁斎画談」「暁斎漫画」などの奇想天外かつ軽妙な筆さばきによる絵手本を、たっぷりとご紹介致します。





秋期浮世絵展
「北斎と画狂人たち ~知られざる挿絵・漫画・浮世絵の世界~」


会期    平成28年9月24日(土)~11月13日(日)
開館時間  10:00~17:00
休館日   毎週月・火曜日(祝日は開館)
観覧料   大人 500円(400) 高校生 200円(100) 中学生以下無料
      ( )は10名様以上の団体割引料金
八戸市柏崎1丁目8-29   ☎0178-32-7737

後援/㈱デーリー東北新聞社 ㈱東奥日報社 コミュニティラジオ局BeFM
協力/八戸市博物館 八戸市立図書館 八戸市美術館




秋期展期間 コンサート・イベント



八戸市美術館×街かどミュージアム 関連企画




八戸クリニック街かどミュージアム
八戸クリニック街かどミュージアム

PAGE TOP